アデュカヌマブがアメリカで承認
アルツハイマー型認知症の新薬アデュカヌマブ。
昨年あたりからその名前は耳にしていたけど、ようやくFDA(食品医薬品局)で承認されたという。
今回の承認は「迅速承認」という深刻な病気の患者に早期治療を提供するための仕組みでのもの。FDAはさらに臨床試験を追加して検証する必要があるとしている。
そして結果によっては承認を取り消すこともあるということだ。
この新薬アデュカヌマブは、日本のエーザイとアメリカのバイオジェンが共同で開発した治療薬。
アルツハイマー型認知症はアミロイドβという異常なたんぱく質が脳にたまることによって、神経細胞が壊されるという病。
アデュカヌマブは治験によりこのアミロイドβを減少させる効果があると確認されたそうだ。
アルツハイマー型認知症の救世主か?!
今までもアルツハイマー型認知症に処方される薬はあった。
gogo家の母はエーザイで開発したアリセプトを服用している。主治医の先生は「このお薬は一時的に進行が抑えられる可能性もあるけど、個人差がある。」というような説明をしていた。要は治る薬ではないということ。アルツハイマー型認知症は完治する可能性はないのだということ・・・アツルハイマー型認知症になれば介護なくしての生活はできない。
これは本人にとっても、家族にとってもかなり辛く悲しいことだ。
もしこのアデュカヌマブという新薬によってアミロイドβを取り除くことができたら・・・これは救世主になるだろう。
ただ・・・既にアミロイドβによって壊されてしまった神経細胞は元に戻ることはないという。
アルツハイマー型認知症の初期症状のMCI(軽度認知障害)での段階で治療ができればかなりの効果が期待できるのかもしれない。
アルツハイマー型認知症というのは発症の20年ほど前から脳細胞には変化がみられると今朝のニュースで専門家の先生が仰っていた。
高齢になる以前にチェックしていれば、早い段階での前向きな治療ができる。これはかなり希望を持てるのではないかと期待してしまう。
新薬はお金がかかる・・・高価だし手が届くのか?!
日本でもアデュカヌマブが承認されたらとても素晴らしいことだし、アルツハイマー型認知症の患者さんも家族もこれからの治療に希望が持てる。
得てして新薬というのは高価で手が届かないというイメージがある。
専門医の先生は、保険適用にならなければ月600万円はかかるだろうと説明していた。
このアデュカヌマブは点滴による投薬治療で、治験ではだいたい1週間に1度の投薬だったそうだ。保険適用になったとしたらどれくらいの費用になるのだろうか。
平成29年度高齢者白書によれば、2012年は認知症患者数が約460万人で高齢者の割合は15%だった。それが2025年には5人に1人が高齢者で、そのうち20%が認知症になるという推計があるようだ。
アルツハイマー型認知症は患者数の少ない希少疾病ではないし、それなりの人数の患者が治療を希望すると思う。アルツハイマー認知症は介護が必要になる病だ。もし、それが未然に防げることが可能だったらだったら、介護保険を利用する必要がなくなるし、介護保険制度自体にも有益だと思う。
できるだけ多くの患者が治療できるようになることを願いたい。
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