母の認知症検査

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認知症のこと

1度目の認知症検査

最初に認知症チェックをしたのは2度目の骨折でリハビリ病院から退院する時です。病院のプログラムに入っていて、退院後の生活に支障はないかどうかを確認するものでした。その時は長谷川式スケールも満点でMMSE検査も高得点で認知症の心配はないと言われ、私は本当にほっとしたのを覚えています。

その後、認知症の不安を感じ始めてきたのは母が退院して半年ほど経った頃・・・
入院前とのちょっとした変化が気になって、ネットで調べたり知人に尋ねたりしていた時期です。以前よりも物忘れが目立つようになってきて、同じことを数回話したり、同じものを何度も買ってくることが続きました。
でもなかなか親の認知症めたくはない。子もそう思うから夫婦ではなおさらその思いは強くて・・・
父はというと母の物忘れを気にしつつも、現実には認めたくないという気持ちが強かったようです。
母が病院で検査してもらうまでの父への説得は大変でした。私は早く診てもらうことを父に何度も話しましたが、その度に喧嘩になったし、そんなことを半年近く繰り返していました。そうこうしているうちに親しい実家近所の人にも母親の気になることを聞いたりして、ますます心配に。
こうしてはいられないとまずは父親に内緒で物忘れ相談をしている脳神経クリニックへ。

もちろん母親には認知症の検査なんて言えるはずもありません。これは「一定の年齢になったから受ける検査だよ」と説明してクリニックの予約をして一緒に出掛けました。
診療内容は問診、長谷川式スケールMRI検査
結果は長谷川式スケールは20点後半。脳のMRIの画像診断でも海馬の萎縮は見られず、シミのようものはあるが年齢相応との説明を受けました。結果は認知症ではなく治療やお薬の必要もなし。
あくまでも年相応ということでした。検査と一緒に家族への聞き取りもありました。

家族への聞き取り
・家族構成や生活環境の変化
・生活への支障や困難な事
・これまでに患った病気
・症状や気づいた時期
・家族の生活への影響

検査結果にはあくまでもその時点でのことだと言われました。また気になることがあったらまた受診してと説明されました。
先生にはとにかく今まで通り家事や趣味、習い事を続けて、転倒には十分気をつけるようにと言われました。
もしまた骨折して入院になったら、かなり認知症のリスクは高くなるのでそれだけは注意してくださいとも。

2度目の認知症検査

1度目の検査以降も見守りの帰省は続けていました。電話も週3、4回。母の様子は父に聞くようにしていましたが、本人が隣に居れば話辛いと思い、母が居ない時間帯を狙って電話していました。。
時々父からも母の物忘れを気にしている様子が感じられ、ますます私も心配になっていきました。

 1度目の検査から1年経ってあれっ?と思ったこと
物忘れ
買い物などは昨日買ったものと同じものとまた買う
たまに帰った実家の冷蔵庫や物入など見ると同じものが何個もある
必要で買いに行くのに、それを買い忘れる
車の運転
車で出発するが、どこに行こうとしたのか忘れている
買い物にいたはずが特に買ってきたものがない
夕食終えて、外は暗くなっているに、車で出かけようとする
以前はしなかったことをするようになったように感じる
父の不安
以前よりも同じことを何度も言う。頼んだものを買ってきてくれない
1日に何度も買い物に出かける
何度も同じことを言われるとついつい冷たい態度をとってしまう

その頃は母の脚に負担がかかる掃除も見守りも兼ねてヘルパーさんに週2回お願いしていました。ヘルパーさんや親戚からも私が知らなかった母親の様子を知らされたりして、どんどん不安は募りました。
いよいよ父とも良く話し、ケアマネさんにも相談して、少し離れた病院の物忘れ外来の専門医に診てもらうことになりました。
まずはかかりつけ医に紹介状をお願いして受診の予約。母には定期健診の一つと説明し、特に嫌がるような様子もなく、予定通りに2度目の検査に向かいました。
1度目の専門クリニックとほぼ同様の問診と家族への聞き取りがあり、長谷川スケールとMMSE検査。そしてMRI検査もありました。

三大認知症とは
・アルツハイマー型認知症
・レビー小体型認知症
・前頭側頭型認知症
認知症ではないが同じような症状の疾患があるがそうです。専門医に診てもらって検査をすればはっきりするそうです

結果がでるまでは何とも言えない怖い気持ち。
結果は1時間後にわかり、診断は初期の認知症でアツルハイマー型でした。本人には物忘れの症状があると説明し、病名までは告知しないことにしました。
この時から投薬治療が始まりまずは2週間アリセプト3mgを処方され、その後副作用もなく順調だったので5mgの処方になりました。これは今現在も続けています。
先生には日常生活の注意点なども伺いました。

 

日常生活で気をつけること
家事を続ける。特に自分で材料を買い、献立を考えて作ることはとても良い
洗濯も洗濯機で洗って干す。それを畳んで格納するまでの流れを一通り今まで通り行う
習い事や趣味も今まで通りに続けること。人とのコミュニケーションのおしゃべりも大事
車の運転はできれば卒業を勧めたいが、生活にはかかせないとなれば注意して続けること
本人にマッチしたデイサービスがあれば行ってみるのもいい

 

認知症はとても複雑で奥が深いと思います。うちの親も認知症だという話は耳にしますが、人によって症状は様々な印象を受けます。
一番多いとされるアルツハイマー型認知症も人による違いは大きいそうです。ある人は性格が変わったようにきつい性格になったり、うちの母親のように大人しくなったりする場合もあり・・・

アルツハイマー型認知症は物忘れが一番の特徴といっても、忘れ方もいろいろ。最近のことは忘れやすく、昔のことは覚えているという話をよく聞きます。例えばここ10年の間に知り合った人のことは名前も顔も覚えていない場合が多いのですが、小学校ぐらいから高校までの友人や先生のことは覚えていることが多いそうです。
ちなみに母は計算はまだまだいけます。でもそうでない人もいるので、本当に個人差があります。それはその人が今まで歩んできた人生経験なども影響しているのでしょうか。

親が認知症を診断されたら、まずは現実と向き合う。家族と話をする。なるべく変わらない生活を続ける。このような事が大事なんだと思いました。
家族の協力と理解は一番大事で、もし家族に相談できない状況であれば、近くの親戚や親しい人に話してみる。決して一人では抱え込まないことが必要だと思います。

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