ワンオペ親介護で共倒れ
ワンオペ介護。一人で大奮闘し親介護を一手で頑張っている人は少なくないと思う。
gogo家の一人っ子の私もそうだった。
一人で親介護をして実家の切り盛りをするってことは充実感と達成感みたいなものを感じていた。私ってできるじゃない、私って親の為になっている・・・私の場合は自分を最大限に発揮できる自分だけの専用スペースを見つけたような気持ちになっていたのかもしれない。
何と言うか自分しかできないことで、自分がすごく頼りにされているという気持ち・・・
最初は上手く回っていたと思う。でもいつも体調や精神面が万全な日ばかりではない。
まさにワンオペ親介護は私がいなくなると成立しない状況になっていった。それは介護する人が体調も精神状態も問題のないからできること。もし、それが少しでも崩れると、介護する人も介護される人も雪崩式に壊れてしまう。
よく聞く共倒れになるということ。
一人で頑張りすぎている場合は本当にヤバい状況になる可能性がゼロではないということ。
ワンオペ介護がヤバい状況になってしまってから気づくのでは遅いということ。起きてからでは間に合わないこともあると思う。
ワンオペ親介護から施設入居へ
70代前半の一人娘の親戚Yがいる。母親は90代半ば。足腰は年齢も年齢だし、シルバーカーにつかまって歩いている。
少し心臓が弱いのが気になるけど、ほとんど自分のことは自分でできる感じだ。
その母親が昨年末に椎体圧迫骨折で入院。腰を固定して症状が落ち着いたところで退院して自宅で療養するか老健で数ケ月リハビリするかの選択を迫られたそうだ。
Yは自宅で介護しながら面倒を見たいと希望していたけど、自分自身も膝と腰の具合がよくなくて相当悩んだそうだ。結局ケアマネさんがYの具合を察して、しばらく母親には老健でリハビリしてもらうことを勧めて、そうすることに落ち着いたそうだ。
その後、Yは別の病で緊急入院した。母親が老健ではなく自宅に居たらと思うと冷っとしたと言っていたけど・・・
施設入居のおかげで事なきを得たということだ。
ワンオペ親介護してるのに入院
ワンオペ親介護をしていたYが入院したのは先月。
膝と腰の具合は良くなってきたので来月には母親を老健から自宅へ呼び戻したいと考えていたらしい。
ただ、体調面では少し足の浮腫みが目立ってきたことが気になっていたそう。すぐに通院したかったけど、コロナ禍のこともあり控えていたそうだ。しかし、日が経っても浮腫みが治らず、だんだん息苦しさも感じてきたので、通院。
診察してすぐに検査入院と言われ、そのまま入院・・・まさかの心不全だったそうだ。
まずは治療のため1ケ月は入院ということに・・・
もし退院した母親を自宅で介護していたら大変なことになっていたと言っていた。具合が悪くても通院せずにいたと思うととても危ういことだと思う。
母親はしばらく老健に居られるらしいし、物忘れもないしっかりした方だから現状も理解しているそうだ。コロナ禍でも感染者のいない地域なので近親者なら短時間の面会はできるし、リモート面会もしているので、YとはLINEで時折面会しているそう。
母親はというと、老健でのリハビリを終えたら自宅には戻らず、有料老人ホームへそのまま移ることを希望しているそうだけど、今のところ空きはないそうだ・・・
ワンオペ介護の危うさ
今は少子化の時代。兄弟がいない一人っ子で親の面倒を見る一人のワンオペ介護というのは増えているようだ。
他に家族がいれば、協力することもできるけど、たった一人で担うのは介護サービスを利用したところで体調や精神面などで限界があると思う。よく聞こえてくるのは介護離職。そうなれば金銭的にも難しくなってくるし、介護サービスなどを減らせばどんどん介護の負担は重くなっていく。生身の人間だから体調だって100%大丈夫というのは有り得ない。
上手く回っている間に介護サービスや制度などを適切に利用できるようにしたり、最悪のことも考えて先の事を見据えることが大事だと思う。