コロナ禍で体調を崩した姑
丁度2年前だという。親戚のまた親戚のおばあさんが体調を崩して入院したのは・・・
その家の60代半ばのお嫁さんは60歳で公務員を定年退職し、持病一つなく元気に田畑仕事をしていたお姑さんとご主人と穏やかな生活を送っていた。
直接は会ったりすることはあまりないそのお嫁さんのことは、「よくできた嫁だ」とよく親戚筋から聞かされていたものだ。
その家のおばあさんが亡くなったと聞いたのは昨日・・・94歳だったそう。
丁度2年前の夏に体調を崩して一時は入院していたそう。急にストンと体調が悪くなって、脱水症状のようになり入院することになった。年齢も年齢だし食欲も今まで通りに戻るかはわからない状態・・・このまま長期入院して、施設にいるような状況だったという。
おばあさん本人はずっと普通に自分のことは何でもできたので、自分の意志ははっきりしていて「家に帰りたい」と訴えていたそうだ。コロナ禍の入院は家族とも会えず、ただ寝ているだけで気持ちがかなり滅入ってしまったと。そのお嫁さんもお姑さんに会えないことが不安だったので、ご主人と相談して、ある程度回復したところで自宅に帰ってきてもらうことを決めていたと。
このまま入院していても、自分で歩くまでの回復は難しいと医師にも説明され、自宅に戻ったら介護が必要だと言う事も告げられていたそうだ。
コロナ禍でなければまた違ったと思う。お見舞いに行って普通に会えていたらリハビリ病院にも転院してもっと回復できたかもしれない。
日常生活も入院生活もなかなか思うようにいかないのはその後にも影響してくる。それがコロナ禍・・・
退院した姑の介護が始まった
今までは介護とは縁のない生活だったその親戚一家。
皆早起きして畑仕事をし、時々育てた野菜は実家にも回ってきたこともあった。
皆元気で好きなことができる大人の家族・・・羨ましいとも思っていた。
姑さんの介護が始まったのはコロナの真っ只中。初めての介護生活に加えてコロナ禍だったし想像を絶するものだったと想像する。
介護認定から始まって、家のリフォームや、介護ベッドなど環境を整えたり制約のある中では大変なこと。その時点でよくぞ自宅介護を決断したと想う。なかなかできることではない・・・
お嫁さんは姑さんがいてくれたから自分の仕事も全うできたと話していたそう。仕事が忙しい時も三人のお子さんやご主人の食事や世話など面倒をみてくれたのがお姑さんだったので何かの時は自分自身が介護すると決めていたそうだ。
考えてみれば、昔は皆そんな感じだったと思い返す。施設もなかったし、家族で介護するのが当たり前だった・・・
今の自宅介護・・・なかなかできることじゃないし、介護するという思いに至ることってその家族の歴史があるからこそなんだと感じた。
姑を看取り見送って・・・
自宅での介護生活を経てそのお姑さんは旅立った。
まだオミクロンが収まっていない中ではあるけど、お孫さんも皆駆け付けたそうだ。
コロナ禍ということもあり、家族葬だった。
私より近い親戚の人はお焼香だけ伺ってきたと・・・
そのお嫁さんとも話しができたと言っていた。とても落ち着いていたし、穏やかだったと。
ただ、あそこまで一生懸命介護していたのに、それでもいろんな場面を思い出すともっとできたんじゃないかと思っていることがあるんだと語っていたそうだ。
自宅で闘病する親を介護して看取った友も同じことを話していた。
自宅介護での後悔と施設に任せた後悔とは違うとは思うけど、どちらも後悔というのはつきものなのか・・・親の介護は本当に悩んで決めることが多いけど、その後もあれで良かったのかと自問自答することが多い。きついよね、本当に・・・
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