食べたいものと食べれるもの
帰省している間はなるべく両親が食べたいものを差し入れたいと思っています。
gogo家の両親は食べ物にはうるさい方なので、施設を選ぶ際は食事が大事だと思っていました。
実際に昼食、夕食の時間に見学させていただいたことは大きな意味がありました。入居者の方達がテーブルを囲む様子がわかって安心できたように感じています。お皿も陶器で器の柄も無地とかではなく、季節感のある柄などもあしらわれていて工夫されています。料理の盛り付けやメニューなども見ると何となく雰囲気が伝わってくるので、施設の食事を知ることは大事なことだと思います。
食べ物に好き嫌いがあったり少し食についてはうるさ型の両親ですが、年追うごとに食べたいものと食べれるものの違いが出てきたように感じています。
10年程前までは食べたいもの=食べれるものだったのですが、今は作って持って行っても手を付けなかったりすることもあります。
例えば言われたように牛肉のヒレステーキを持って行ったとき、想像していたのと違うと感じたのかもしれません。以前はぺろっと完食だったのに、一口でお肉が固いと感じたようで・・・
以前と同じ調理法で同じレシピで作っても、感じ方が変わっているのだと思いました。
それは歯の状態によっては噛む力がによっては弱くなったり、飲み込みでは嚥下障害があったり・・・
少し前の頃と同じ感覚で食べれるものをイメージしているのかもしれません。
ホームのメニューはお肉もお魚もバランスよく、噛みやすさや飲みこみやすさも考えられています。
2人とも、ほぼほぼ毎食完食しているそうなので施設の料理などを参考にしてみるのもいいかもしれません。
差し入れを作る時は、食べたいのもが食べれるものではないということを意識することも大事だと思います。
とろみ剤なしでとろみをプラス
食べたいものを食べれるように作るのは工夫が必要です。
母はゆっくりよく噛んで食べれば心配ないのですが、父の場合は誤嚥性肺炎の経験がある為、飲み込みやすさは絶対必要な条件になります。
ホームのメニューにあまりない牛肉のステーキや豚の角煮は両親からリクエストされることが多いメニューです。
実際のところ、父の方は一度とろみ剤も使ってみたことがあるのですが、せっかくの料理が美味しくなくなると使うのは止めました。もともと施設の料理は食べやすく調理されているので、とろみ剤を使わなくてもよく噛んで食べれば飲み込みは心配ないとのこと。誤嚥性肺炎の治療では飲み込みのリハビリもあったので、それが良かったのかもしれんせん。晩酌を続けたい気持ちが父のリハビリのモチベーションになったようです。
とろみ剤はできた料理に加えて混ぜると、さらっとした汁物やぱさぱさした食材でもとろみがプラスされるものです。無味無臭ではあるけれど、いままでとろみがない料理にとろみがついてしまうとなるとかなり違和感があるようです。とろみ剤を入れてよく混ぜることで本来の料理とは少し印象が変わるんだと感じています。
最近の帰省した時に差し入れして喜ばれたのが豚の生姜焼き。
豚ロースの生姜焼きは大き目の豚肉のイメージですが、食べやすく最初から切って調理しました。切った豚肉を醤油、酒、で下味つけて小麦粉をまぶして炒めました。小麦粉が完成時にはとろみになるので、とろみ剤を使わずに食べやすい生姜焼きになりました。繊維が多い玉ねぎも入っていますが、タレにとろみがついているので食べやすかったと好評でした。
食べたいものと食べれるもの。とろみがプラスされると見た目が少々違いがある場合もあると思います。
食べてもらえば味はほとんど一緒なので、今までと同じ美味しい香りを感じて食べてほしいと思っています。